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電線ケーブル技術資料
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電線とケーブルの違い
電線とは
電線は一般に、導体が絶縁体である保護被覆に覆われているものを指します。
導体電線の中の銅のことで、正式には電気伝導体といい、移動可能な電荷を含み電気を通しやすい材料、すなわち電気伝導率(導電率)の高い素材のことを言います。導体は一般的には、電気用軟銅線が用いられています。必要な電流値に応じて断面積を選択します。またハンダ付けの作業性向上や銅の酸化を防止する保護メッキ等の目的から、スズメッキや銀メッキ、ニッケルメッキなどを施すこともあります。電線の細線化に応じて導体の強度を向上のために銅合金線を用いますが、導電率と強度を考慮して様々な合金線が開発されています。
絶縁体というものは電気あるいは熱を通しにくい性質を持つ物質の総称ですが、電線においては合成樹脂を押出し成型して被覆したものを指します。
汎用的な材料として、PVC(ポリ塩化ビニル混合物)です。PVCレジンに可塑剤、安定剤、充填剤、顔料などを配合しますが、配合によって柔軟性に富むものから強靭な半硬質タイプ、さらに耐熱性、耐寒性、耐油性などの特長を出すことができます。通信ケーブルにおいては、PE(ポリエチレン)が汎用的に使用されます。
ケーブルとは
主に導体に絶縁を施した一本一本の絶縁電線の上にシース(保護外被覆)を施した電線を指します。
また電気を通す目的でなく、光や通信目的とした物もケーブルと指します。
シースとはケーブルの最も外側の被覆のことを指し、絶縁体を更に保護するものです。
ケーブルを構成している素材や芯数が変わることによって許容電流が変ります。
それに応じてケーブルの柔らかさや強さが変わり使用する環境や用途も変わります。シース素材として天然ゴムやクロロプレンゴム(ネオプレン)、 ビニルなどがあります。